2008.01.31
【新・エコム心得帳】耐磨耗性
<耐摩耗性 Wear Resistance>
耐摩耗性は、硬さと密接な関係にあり、一般に硬度の高いものは耐摩耗性が高いといえる。
耐摩耗性を改善するには、鋼の場合、C量を増やすか、Cr、W、Vなどの添加元素を入れる。熱処理や表面処理により、表面硬度を上げる方法もとられる。
軸受用(J)材料には耐摩耗性の高いものが使われている。
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2008.01.31
<耐摩耗性 Wear Resistance>
耐摩耗性は、硬さと密接な関係にあり、一般に硬度の高いものは耐摩耗性が高いといえる。
耐摩耗性を改善するには、鋼の場合、C量を増やすか、Cr、W、Vなどの添加元素を入れる。熱処理や表面処理により、表面硬度を上げる方法もとられる。
軸受用(J)材料には耐摩耗性の高いものが使われている。
2008.01.30
<耐熱性 Heat Resistance>
高温においても強度があり、酸化してもろくなりにくい性質のことを耐熱性が良いという。
鋼ではSUH(耐熱鋼)として規格化されておりステンレスも同じ扱いで、耐熱用ステンレスSUHがある。非鉄金属にはこうした規格はないが、キュープロニッケル、アロイ400などCu、Ni合金などに耐熱性がある。
アルミは融点が660℃であることから相対的に耐熱性には劣る。
2008.01.29
<耐食性 Corrosion Resistance>
耐食性の良い材料:
・オーステナイト系ステンレス
・5000番系アルミニウム
・青銅系
上記は一般的なものであり、統合的には高Ni合金が優れているといえる。
2008.01.28
<耐食性 Corrosion Resistance>
腐食されにくい性質を耐食性が良いという。
普通、鉄は“さび”やすく、ステンレス、アルミ、伸銅品は“さび”ないといわるが、全く腐食しないものはなく、腐食されにくいということである。
腐食には下記の要因が考えられる。
・金属組織や内部応力といった「内的要因」
・溶接や曲げ加工、表面処理などの「加工要因」
・温度や湿化、酸、各種薬品、使用環境などによる「外的要因」
それぞれの要因に対してあるいは複合的に、耐食性が問われる。
2008.01.25
<磁性体 Magnetic Body>
磁極を近づけた時、下記2つの反応をする物質を工業的に「非磁性体」という。
・反発する物質(反磁性体)
・ある程度吸引される物質(常磁性体)
非磁性体に対して「磁性体」とは、磁化され易く磁極に強く吸引される物質のことで、強磁性体ともいう。
下記にそれぞれの物質の例を挙げる。
非磁性体:伸銅品、アルミニウム合金、オーステナイト系ステンレス
磁性体(強磁性体):フェライト系、マルテンサイト系、析出硬化系ステンレス
2008.01.24
<靱性(じんせい Toughness>
物質のねばり強さを技術用語で「靱性」という。引張試験での「伸び」の大小とは直接関連しないが、衝撃にあっても割れにくい性質であるため、衝撃試験の数値が大きければ、一般にねばり強いといえる。
2008.01.23
<焼なまし Annealing>
再結晶温度に加熱、保持の後、普通炉冷によりゆっくり冷ます。
残留応力の除去、材料の軟化、切削性の向上、冷間加工性の改善、結晶組織の調整などを目的とする。
また鋼種、目的により加熱温度と徐冷の方法が変わる。
焼きなましのことを「焼鈍(ショウドン)」「アニール」ともいう。
2008.01.22
<焼戻し Tempering>
加熱温度及び含有金属によっては、硬化しながらもろくなる「焼戻しもろさ」という現象が発生する。
・鋼における、200℃~400℃、特に300℃付近で加熱した場合
・Ni-Cr鋼、Cr鋼、Mn鋼などP、Nを多く含む鋼における、
600℃以上で加熱し、550℃付近で徐冷した場合
2008.01.21
<焼戻し Tempering>
焼入れした材料は硬くなりすぎたり、もろくなったり実用に適さない場合がある。
焼戻しは、こうした欠点の改善や、焼入れによって生じた残留応力の除去を目的とした焼入れ処理後の再熱処理といえる。
アルミニウム合金では「人工時効硬化」がこの焼戻しにあたります。
2008.01.19
<焼戻し Tempering>
焼入れ材を適温に再加熱し冷却すること。
「低温焼戻し」:150~200℃の加熱、空冷をすること。
残留応力の除却、焼割れや寸法変化を防ぐ。
硬度や耐摩耗性の必要な刃物・工具用の高炭素鋼によく用いられる。
「高温焼戻し」:400℃以上の加熱後、水や油で急冷すること。
主に靱性(ねばり)を改善する。